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腰椎圧迫骨折

 

1 腰椎圧迫骨折とは

腰椎圧迫骨折とは、脊椎の1つである腰椎が圧迫されることで椎体が潰れることで骨折する疾患です。転落・交通事故による外部からの大きな力が加わることで起きる場合や、日常生活の動作でも起きることがあります。多いケースとして、閉経後の女性で骨密度が低下してしまう骨粗鬆症により、前屈み・尻もち、くしゃみやせきで骨折が生じます。

【主な症状】
・寝返りや起き上がりなどでの動く時に強い腰痛が生じる。
・炎症による安静時痛が生じる。
・腰やお尻周りの筋肉が張って硬くなる。
・神経圧迫などにより下肢に鋭い痛みや痺れが生じる。
・背骨の曲がりや身体に歪みが生じる。
・歩行障害や立ち上がりが困難になる。
・逆流性食道炎や、尿漏れ・残尿感・排便障害などの膀胱直腸障害が生じる。

(図1:一般社団法人日本脊髄外科学会HP 『脊椎圧迫骨折』 参照)

2 腰椎圧迫骨折に対する治療法とは

腰椎圧迫骨折は症状によって治療方法は異なりますが、基本的に保存療法を行うことが多いです。
保存療法としては、リハビリと抗炎症薬などの内服薬や、ブロック注射などを同時並行で行うことで症状改善を図ります。また、他にはコルセットを利用した装具療法で骨が癒合するまで固定する方法もあります。
手術療法は、足の力が入らなくなってしまう症状や、排尿・排便ができないといった膀胱直腸障害を認め、日常生活に大きな支障を来たす場合に行います。

【保存療法】
◆運動療法
骨折により腰椎の安定性や関節可動域機能が低下することで、骨折をしていない他の腰椎や股関節・骨盤周りの関節にも負担が増加します。運動療法にて筋肉強化や柔軟性改善を図ることで腰椎や他の関節への負担も減少させます。また、再発予防に向けた動作の獲得や運動を行うことで、腰痛の減少や新たな圧迫骨折の予防を図ります。

◆薬物療法
薬物療法は薬を使用することで炎症を鎮め、痛みを和らげる治療法です。
ヒアルロン酸・ステロイド・局所麻酔剤(痛み止め)、ブロック注射などを行う場合もあれば、外用薬、内服薬などの処方で対応します。

◆装具療法
コルセットを装着することで、圧迫骨折による炎症増加の防止や、不安定になった腰椎の安定性をサポートします。腰椎の可動域を制限し、腰椎への負担減少や痛みを抑えることで治癒を促進させます。

【手術療法】
手術療法は骨折の癒合不良・骨折の程度が著しく酷い場合や、または足の痺れが強い・足の力が入らなくなる神経症状や、排尿・排便ができないといった膀胱直腸障害を認める場合に行います。

◆片側進入腰椎後方椎体間固定術
手術は内視鏡とX線透視装置を用いて行われ、左右どちらかの腰椎の関節を切除し、椎間板を摘出します。摘出後、人工骨や患者様自身の骨を詰めた『ケージ』という人工物を挿入します。癒合するまではチタン製のネジとロッドで椎体が動かないように固定をします。それによって腰椎の安定性は高まり、神経症状なども緩和することが可能です。

◆片側進入腰椎後方椎体間固定術
後方進入腰椎後方椎体間固定術は両方の腰椎の関節を切除し、椎間板を摘出します。神経を圧迫している骨や靭帯を切除し、両側から人工物の『ケージ』を挿入します。その後スクリューやプレートなどで固定をします。

3 腰椎圧迫骨折に対するリハビリとは

腰椎圧迫骨折は保存療法や手術療法後のリハビリが推奨されています。リハビリにて筋力や関節可動域の向上を図り、腰椎をはじめとした他の関節への負担を減らすことで日常生活を安心して行えるようにします。また、新たな圧迫骨折を発症させないようにも行います。

腰椎圧迫骨折に対するリハビリの分類として
①筋力増強訓練
②ストレッチ(関節可動域訓練)
③バランス訓練
④スタビリティ訓練
④姿勢訓練
⑤日常生活の動作指導(日常生活での動作にて腰椎への負担を減らす指導)
⑥物理療法

上記の項目は、病院や整形外科クリニックの施設で行われている一般的なリハビリですが、保険制度上の制約により、目標に対して本来必要なリハビリの量と質の確保が困難な場合も多くあります。当施設は静岡県静岡市清水区にて、専門的なリハビリサービスを自費にて提供しております。保険下でのリハビリテーションとは異なり、お客様一人ひとりの目標や状態に合わせたリハビリを経験豊富な理学療法士が『マンツーマン』にて実施させていただきます。またカウンセリングと体験プログラムを経て、60分・90分・120分の時間設定を状態に合わせて提案し、集中的なリハビリを1~2ヶ月間継続致します。お客様の尊厳を念頭におき、『想いを形にするリハビリ』を提供するためスタッフ一同尽力致します。無料電話相談等も実施しておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。

4 スパインダイナミクスを応用したリハビリについて

当施設が提供している手技である『Spine Dynamics療法(以下:スパインダイナミクス)』と『コアコンディショニング』という2つのリハビリ方法について、それぞれ具体的にご紹介致します(JCCA日本コアコンディショニング協会、Spine Dynamics療法ホームページより一部抜粋)。

まずスパインダイナミクスは、特別な治療法や治療手技ではなく、『痛み』『変形』『拘縮』などに限らず、身体に生じる疾患に対してなぜそのような結果になったのかを常に考え、原因を追求して根本的な治療や予防に反映させていくことコンセプトとした考え方です。人は日常生活において睡眠不足や長時間集中する仕事などによる頭の疲れ、長期間の服薬や偏った食生活に伴う内臓のストレス、運動不足や運動量と体力の不釣り合いといった体力的要因など、様々なストレスを受けています。こういったストレスが蓄積することで歯車が噛み合わなくなるように、様々な障害の要因となってしまうため脊柱や骨盤の動き、体力などを総合的に評価しながらお客様一人ひとりに合った根本的な改善を目指していきます。身体機能や生活習慣が改善し、良好な感覚情報が脳に入力されることで、脳卒中やパーキンソン病、整形疾患に関わらず日常生活での動作の質向上や身体が本来持つ治癒力を最大限引き出すことができるようになります。

またコアコンディショニングは、スポーツはもちろん、日常生活などすべての“動作の土台”となる『姿勢』と『動作』を重要視した内容で、赤ちゃんの成長に沿って考えられたエクササイズです。身長や体重、年齢、生活習慣は一人一人違います。そのためコアコンディショニングは“動作の土台”を一人一人に合わせた内容で提供することが可能です。

腰椎圧迫骨折は保存療法による自然治癒か手術を行います。骨折による炎症の痛みや筋肉の硬さや筋力低下の影響により活動量が低下し、さらに下半身や体幹の柔軟性・筋力低下が生じます。その結果、骨折した腰椎が癒合しても新たに腰や下半身へ痛みなどが出現し、日常生活への大きな支障に繋がる可能性がある疾患です。特に加齢に伴う体力の低下、食事や運動、仕事などの生活習慣が大きく影響するため、腰椎に対する治療のみを行っても症状の改善や再発予防が図れないことが多くあります。スパインダイナミクスとコアコンディショニングを用いて腰椎に負担がかかっている生活背景などの原因追及・改善提案や、身体に合った土台づくりを実施することで、腰椎へのストレスを軽減し、スムーズな動作を獲得しやすくなります。その結果、症状の改善や再発予防を獲得することが期待できます。当施設ではスパインダイナミクスを用いた施術に加え、コアコンディショニングを応用した運動内容により最大限身体の機能を引き出しています。

5 実際にスパインダイナミクスによるリハビリ体験記

【1、ご利用者の紹介】
年齢・性別  :70歳代・男性
診断名・症状 :腰椎圧迫骨折
発症からの期間:2020年ごろ
成果     :寝起き・寝返りの腰痛と前屈みの痛みを軽減
ご利用ブラン :60分8回コースを2クール(週1回 月1~2回) 

〇静岡リハビリセンターで受けたリハビリ体験
若い時から腰痛に悩まされ、腰椎椎間板ヘルニアも経験をしています。仕事で4~5時間ずっと座り続けていることが昔から続いていたことが原因か、年齢を重ねるごとに症状は強くなり、2020年に腰椎圧迫骨折を患いました。寝返りや寝起きをはじめ、色々な動作で腰痛が出るようになり、そのせいでストレス発散であった趣味の畑作業も痛くて行うのが大変になったため、静岡リハビリセンターさんにご連絡させていただきました。静岡リハビリセンターさんでは『目標到達に必要な身体の説明』、『私の生活環境に合ったマンツーマンのリハビリプランの提供』をしてくれるのでとても助かりました。通っていくことで寝起きの痛みは大きく改善し、趣味の畑作業も無理をしない範囲であれば行うことが可能になりました。家で行うセルフケアや腰へ負担をかけない動作の工夫を丁寧に教えてくれます。そのおかげで、仕事が忙しくても以前のように悪化することはなくなりました。仕事が忙しくなり、通う頻度が少なくなっても月1~2回は静岡リハビリセンターさんでメンテナンスをしていただきたいと考えています。

年齢・性別  :80歳代・男性
診断名・症状 :腰椎圧迫骨折
発症からの期間:2022年ごろ
成果     :立ち座りや歩きのふらつき軽減、腰痛軽減
ご利用ブラン :60分8回コースを1クール(週1回) 

〇静岡リハビリセンターで受けたリハビリ体験
過去に腰椎椎間板ヘルニアを何度か経験し、2021年に腰椎圧迫骨折を患いました。そこから年々、外出や運動をする機会が減り、2022年ごろから立ち座りや歩いていてふらつきが出てくるようになりました。コルセットの装着や、自分なりに運動を行っていましたが症状が良くならないため、静岡リハビリセンターさんにご連絡させていただきました。
静岡リハビリセンターさんでは、長い時間をマンツーマンで理学療法士さんに対応してもらえるので、『歩きや立ち座りのふらつきを減らしたい』『腰痛を減らしたい』という私の想いに丁寧に応えてもらえるのがとても嬉しかったです。
通っていくことで、立ち座りや歩きのふらつきと腰痛が改善してきていることが感じることができました。理学療法士さんは、私が悩んでいた歩きのふらつきや腰痛を減らす運動や生活方法を色々と教えてくれました。そのおかげで、自分でも腰の管理が少しできるようになりました。これからは教えてもらった運動を自分で行ってみて頑張ってみようと思います。

年齢・性別  :80歳代・女性
診断名・症状 :腰椎圧迫骨折
発症からの期間:2023年ごろ
成果     :寝起き、動き始めの腰痛を改善
ご利用ブラン :90分8回コースを3クール(週1回) 

〇静岡リハビリセンターで受けたリハビリ体験
足首と膝の痛みで通っており、痛みが引いてきたころに旅行先で尻もちをついて腰椎圧迫骨折を患いました。せっかく身体が良くなってお出掛けができるようになった矢先にまた悪くなり、『気持ちも落ち込み・これからの身体に対して不安だった時』、理学療法士さんはとても安心できるリハビリと心のサポートまでしてくれました。私の身体に合ったリハビリと不安が無くなるまでお話を聞いてくれるので本当に助かりました。今では腰の痛みも無くなり、友人と美味しいご飯を食べに行くことや息子と横浜へ旅行もできるようになりました。これからもずっと通っていつまでも健康に過ごしていきたいと思っています。

6 理学療法士からのメッセージ

腰椎圧迫骨折に繋がる問題としては、骨粗鬆症による影響や筋肉の柔軟性・筋力低下、体力低下による運動不足、仕事による腰への大きな負担など様々な要因があります。発症により腰椎の安定性・運動機能が低下することで、他の腰椎へ負荷を増加させ、上半身や下半身にも負担が増加し、日常生活へ大きな支障に繋がる可能性がある疾患です。
また、腰椎圧迫骨折に至った方は活動量が低下し、寝たきりになる原因にもなります。また再発リスクも高いため、リハビリによる運動機能を向上させることはとても大切になります。これは保存・手術療法のどちらであっても重要です。

静岡リハビリセンターでは、お客様の身体の状態や生活習慣に合わせて経験豊富な理学療法士が60分・90分・120分など、マンツーマンにて対応致します。『趣味である〇〇を再開したい』『もっと〇〇を改善したい』といったお客様の想いに応えるため、施術や運動、エクササイズ、栄養指導など様々な視点から最大限の支援と生活指導などのご家族のサポートもさせていただきます。症状の増悪は立ち座りの困難、歩行などの移動手段が困難になるなど、日常生活への影響は計り知れないものになります。リハビリや運動を通して身体機能を維持・向上を図り、症状を改善させることが可能ですので、当施設で『ひとつ上のステージへ』着実に改善するリハビリを体感していただければと思います。

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